vol.003 ピンクの魔法

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『一杯の物語 TeaStory』

ピンクの魔法

一杯の物語 TeaStory』 

003

ピンクの魔法

「VENUS」なんて名前のハーブティーを初めて見た時、正直ちょっと鼻で笑ってしまった。華やかすぎる名前が、なんだか恥ずかしくて。でも気がつけば、そのピンク色の蝋印が押された箱を手にしていた。私は結局、かわいいものに弱いのだ。

ピンクという色は不思議だ。女性をあっという間に少女に戻す力がある。私の年齢でピンクが許されるのか、とたまに躊躇しながらも、結局はこの色の前に敗北する。年齢なんて、女性にとっては単なる数字でしかないという言葉を心の中で繰り返しつつ、ピンク色のワンピースにそっと手を伸ばす。

街を歩いていると、「かわいさ」を装備した女性は強いと思うことがよくある。いや、性別を問わず、「かわいい」には、人生を軽やかに、鮮やかにしてくれる特別なパワーがある。たとえ厳しい職場でも、会議室にピンク色の手帳を持ち込んだり、ピンクに塗られた指先でキーボードを叩く人を見ると、少しだけ心が緩む。その瞬間、世界がほんのちょっとだけ、優しくなるのだ。

私が若いころ、ステレオタイプの女らしさを過剰に嫌う時期があった。社会で成功するためには、ピンクやかわいさなんて捨てて、グレーやブラックで武装すべきだと思い込んでいた。仕事で認められたい、なり上がりたい――そんな欲望の前に、かわいさなど邪魔者でしかないと考えていたから。

けれどある日、仕事で疲れ果てて自宅に帰ると、友人が置いていった「VENUS」が私を待っていた。仕方なくカップに注いで飲んでみた。驚くほどに優しい味が、凝り固まった私を包み込むようだった。その瞬間、ふと気づいたのだ。「ああ、私はこんなにも女であることを楽しんでいなかった」と。

女であることを謳歌するのは、何も贅沢や派手さばかりではない。自分自身が心地よいと思えるものを選び、日常に取り入れるだけでいい。ピンクも、ハーブティーも、「かわいい」だって、実は強さを秘めている。その強さは鎧のように固いものではなく、まるで柔らかなシフォン生地のようなものだ。ふんわりと包み込み、しなやかに守ってくれる。

最近は、疲れた日には必ず「VENUS」を飲むようにしている。ピンク色の蝋印の、バラの花びらが舞うお茶に癒されている自分がちょっと可笑しくて、でもそれがとても愛おしい。女性として生きることは、思った以上に楽しく、そしてちょっと複雑だ。

明日もきっと私はピンクを選ぶ。「また?」という周囲の視線を軽くスルーしながら、自分の中の「かわいい」を堂々と更新していく。人はそれを「女の欲望」と呼ぶかもしれないけれど、私はこれを「女のプライド」と呼びたい。

ピンクという色の前では、女はいつでも無敵になるのだから。

VENUS・ウーマン

1,680円(袋)/2,480円(BOX)

女性特有の不調を、包み込むようにやさしく癒すウーマンブレンド。植物療法では、昔から女性に寄り添う知恵と処方があり、月経不順、更年期の気分障害、生理痛、子宮などに働きかける8種のハーブがやすらぎをもたらします。不安や恐れ、鬱々とした感情を押さえ、前向きな気持ちを思い出させてくれます。どんなときも自分をいつくしみ、自分を愛せますように。

内容量:20g(10~20杯分)

原材料:レディースマントル、チェストベリー、ローズレッド、レモンバーベナ、、レッドクローバー、パッションフラワー、ラベンダー、ジュニパーベリー

『一杯の物語 TeaStory』

ピンクの魔法

『一杯の景色 TeaStory』 

003

ピンクの魔法

「VENUS」なんて名前のハーブティーを初めて見た時、正直ちょっと鼻で笑ってしまった。華やかすぎる名前が、なんだか恥ずかしくて。でも気がつけば、そのピンク色の蝋印が押された箱を手にしていた。私は結局、かわいいものに弱いのだ。

ピンクという色は不思議だ。女性をあっという間に少女に戻す力がある。私の年齢でピンクが許されるのか、とたまに躊躇しながらも、結局はこの色の前に敗北する。年齢なんて、女性にとっては単なる数字でしかないという言葉を心の中で繰り返しつつ、ピンク色のワンピースにそっと手を伸ばす。

街を歩いていると、「かわいさ」を装備した女性は強いと思うことがよくある。いや、性別を問わず、「かわいい」には、人生を軽やかに、鮮やかにしてくれる特別なパワーがある。たとえ厳しい職場でも、会議室にピンク色の手帳を持ち込んだり、ピンクに塗られた指先でキーボードを叩く人を見ると、少しだけ心が緩む。その瞬間、世界がほんのちょっとだけ、優しくなるのだ。

私が若いころ、ステレオタイプの女らしさを過剰に嫌う時期があった。社会で成功するためには、ピンクやかわいさなんて捨てて、グレーやブラックで武装すべきだと思い込んでいた。仕事で認められたい、なり上がりたい――そんな欲望の前に、かわいさなど邪魔者でしかないと考えていたから。

けれどある日、仕事で疲れ果てて自宅に帰ると、友人が置いていった「VENUS」が私を待っていた。仕方なくカップに注いで飲んでみた。驚くほどに優しい味が、凝り固まった私を包み込むようだった。その瞬間、ふと気づいたのだ。「ああ、私はこんなにも女であることを楽しんでいなかった」と。

女であることを謳歌するのは、何も贅沢や派手さばかりではない。自分自身が心地よいと思えるものを選び、日常に取り入れるだけでいい。ピンクも、ハーブティーも、「かわいい」だって、実は強さを秘めている。その強さは鎧のように固いものではなく、まるで柔らかなシフォン生地のようなものだ。ふんわりと包み込み、しなやかに守ってくれる。

最近は、疲れた日には必ず「VENUS」を飲むようにしている。ピンク色の蝋印の、バラの花びらが舞うお茶に癒されている自分がちょっと可笑しくて、でもそれがとても愛おしい。女性として生きることは、思った以上に楽しく、そしてちょっと複雑だ。

明日もきっと私はピンクを選ぶ。「また?」という周囲の視線を軽くスルーしながら、自分の中の「かわいい」を堂々と更新していく。人はそれを「女の欲望」と呼ぶかもしれないけれど、私はこれを「女のプライド」と呼びたい。

ピンクという色の前では、女はいつでも無敵になるのだから。

VENUS・ウーマン

1,680円(袋)/2,480円(BOX)

女性特有の不調を、包み込むようにやさしく癒すウーマンブレンド。植物療法では、昔から女性に寄り添う知恵と処方があり、月経不順、更年期の気分障害、生理痛、子宮などに働きかける8種のハーブがやすらぎをもたらします。不安や恐れ、鬱々とした感情を押さえ、前向きな気持ちを思い出させてくれます。どんなときも自分をいつくしみ、自分を愛せますように。

内容量:20g(約10杯分)

原材料:レディースマントル、チェストベリー、ローズレッド、レモンバーベナ、、レッドクローバー、パッションフラワー、ラベンダー、ジュニパーベリー

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