想いを込めて、手間を惜しまず。―価格改定のお知らせと新たな決意

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新しく内紙を赤に変えたホリデーシーズンのGODAED(ゴダール )

想いを込めて、手間を惜しまず。
価格改定のお知らせと新たな決意

文 セタユウジ

いつもROEROEをご愛顧いただき、本当にありがとうございます。

今日は、皆さまに大切なお知らせをさせていただきたいと思います。2025年1月から、ボックスパッケージの価格を改定させていただくことになりました。突然のお知らせで申し訳ありません。価格改定に至った理由を、少しお話させていただけたらと思います。

ロウ引きの紐をしっかり十字に結びます。

小さな想いの種が芽吹いたとき

「この香りなら、きっと誰かの心を温められる」

2023年の師走。東日本大震災のクリスマスチャリティーへの参加を決めた時、キッチンでハーブティーを試作しながら、そんな会話をしていました。クリスマスという特別な季節に、子どもたちはもちろん、大人の方の心にも、あたたかな高揚感を届けたい。そんな想いだけで始めたことでした。

その夜に作った最初のギフトボックスは、今のパッケージの原型になっています。リーフレットの紙を広げて、一枚一枚丁寧に折り込んでいく時間。ハーブの香りが漂うリビングで、黙々と蝋を溶かして印を押していく作業。すべての工程に、誰かがギフトを受け取る瞬間を思い描きながら、心を込めていきました。

スプーンの下には蝋燭の炎が。ここでシーリングワックス を溶かします。

小さな喜びが、大きな使命に変わるとき

「箱を開けた瞬間から違ったんです。まるで宝石箱みたいで。香りが広がって。家族みんなで『わぁ』って声が出ちゃって」

これは、初めてROEROEのギフトボックスを贈ってくださったお客さまの言葉です。チャリティーでの出会いから半年。ハーブティーブランドとして本格的に動き始めた私たちに、こんな温かな声が少しずつ届くようになりました。

「美しすぎてもったいなくて手をつけられない。づっと部屋に飾ってる。」
「ハーブティーの概念が変わった。こんな美しくて香りも味も豊かなハーブティーは初体験でした。」

一つひとつの声が、私たちの背中を押してくれました。ROEROEは、ただハーブティーを作ればいいんじゃない。日々の暮らしの中で、誰もが持っている「自分を大切にする時間」の価値を、あらためて気づかせてくれる、そんな存在になれたら。

ハーブティーを入れる。確かに、ちょっと手間のかかる作業かもしれません。でも、その手間を自分のために惜しみなく注ぐ時間こそが、心を整え、自分を慈しむ大切な儀式なんです。せわしない毎日の中で、ストレスや周りの雑音に流されそうになるとき、その香りとともに、自分自身に向き合う静かな時間を持っていただけたら、と思っています。

ワックスが溶けたら、すかさず紐が交わる真ん中に垂らします。

想いを形にする、ひとつひとつ丁寧に

「この箱、裏側まで同じ色なんですね」
「はい、開けた時の体験を大切にしたくて」

つい先日、いつもお世話になっている資材の業者さんとこんな会話をしました。今の価格を維持できないか、コスト削減案を探っている中で、箱の内側を加工しないで下地のグレーのままにすることでコストを抑える案を提案していただいた時のことです。確かに、外からは見えない部分です。でも、箱を開けた瞬間の、あの小さな感動は守りたい。

私たちのボックスパッケージは、そんな想いの積み重ねでできています。

上質なマット紙を贅沢に使った箱。蝋引きの風合いが美しい紐。中に敷いたワックスペーパーは、光を受けると独特の深い輝きを放ちます。茶葉を入れるガゼット袋は、お茶を淹れる時の使いやすさを考えて、あえてゆとりのあるサイズにしています。

リーフレットの裏面には、『ボタニカル・サーカス』の文字が踊っています。これは私たちが夢見る世界。色んなキャラクターのハーブたちが、まるでサーカスの役者のように、それぞれの個性を輝かせながら、心躍るショーを繰り広げる。そんな植物たちのパラダイスを、一つひとつの商品に込めていきたい。その願いを、手書きの文字に託しました。

四つのRが重なり合う『クアトロR』

新たな決断へ。想いを守るために

時が流れ、少しずつたくさんの方に商品を手に取っていただけるようになりました。年明けからは百貨店さんや新しいお取引も始まり、うれしい悲鳴とともに、現実的な課題も見えてきました。少しづつ改良を重ね、バージョンアップした商品の仕様は、知らず知らずのうちに、大きく原価超過していました。加えてここ1年は、包装資材を含む様々な材料の価格が上がり続けています。

このまま価格を維持するには、パッケージの仕様を大幅に見直すしかない―。そんな結論に行き着いた時、私たちは立ち止まって考えました。

「箱を開けた時の、あの笑顔を守りたい」 「手間を惜しまない、その想いを守りたい」

何度も何度も話し合い、悩みました。そして、これまでの品質とこだわりを守り続けていくために、以下の価格改定をさせていただくことを決めました。

『GODARD』:2,380円 → 2,680円(税込)
『EUREKA』『LULLABY』『VENUS』『BLUE BUTTERFLY』:2,180円 → 2,480円(税込)

※2024年1月1日からの改定となります
※レギュラーパッケージはこれまでと同様 1,680円(税込)でお買い求めいただけます。

熱が覚めてワックスが固まり出す前に、そっとスタンプを押します。

これからも、心を込めて

「この箱を開けるたび、誰かの優しさを感じるんです」

先日、いつも来てくださるお客さまからこんな言葉をいただきました。その一言に、私たちの目指す道が詰まっているような気がしました。

商品を作り続ける中で、「手間をかける」ということの本当の意味を、私たちは少しずつ理解してきました。それは決して無駄な動作じゃない。想いを形にする大切な時間。誰かの心に触れるための、かけがえのない瞬間なんだと。

今回の価格改定で、お客さまには新たなご負担をおかけすることになり、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、この決断は、ROEROEが大切にしてきた品質とこだわりを守り、より多くの方々に感動を届け続けるために必要不可欠なものでした。

年内は今までの価格でお求めいただけます。新しい価格になっても、一つひとつのボックスパッケージに、変わらぬ想いを込めて作っていきます。贈る方も、受け取る方も、心から喜んでいただける商品であり続けられるよう、品質の追求を怠ることなく頑張っていきます。

これからも変わらぬご愛顧をいただけましたら幸いです。

新しく内紙を赤に変えたホリデーシーズンのGODAED(ゴダール )

想いを込めて、手間を惜しまず
価格改定のお知らせと新たな決意

文 セタユウジ

いつもROEROEをご愛顧いただき、本当にありがとうございます。

今日は、皆さまに大切なお知らせをさせていただきたいと思います。2025年1月から、ボックスパッケージの価格を改定させていただくことになりました。突然のお知らせで申し訳ありません。価格改定に至った理由を、少しお話させていただけたらと思います。

ロウ引きの紐をしっかり十字に結びます。

小さな想いの種が芽吹いたとき

「この香りなら、きっと誰かの心を温められる」

2023年の師走。東日本大震災のクリスマスチャリティーへの参加を決めた時、キッチンでハーブティーを試作しながら、そんな会話をしていました。クリスマスという特別な季節に、子どもたちはもちろん、大人の方の心にも、あたたかな高揚感を届けたい。そんな想いだけで始めたことでした。

その夜に作った最初のギフトボックスは、今のパッケージの原型になっています。リーフレットの紙を広げて、一枚一枚丁寧に折り込んでいく時間。ハーブの香りが漂うキッチンで、黙々と蝋を溶かして印を押していく作業。すべての工程に、誰かがギフトを受け取る瞬間を思い描きながら、心を込めていきました。

スプーンの下には蝋燭の炎が。ここでシーリングワックス を溶かします。

小さな喜びが、
大きな使命に変わるとき

「箱を開けた瞬間から違ったんです。まるで宝石箱みたいで。香りが広がって。家族みんなで『わぁ』って声が出ちゃって」

これは、初めてROEROEのギフトボックスを贈ってくださったお客さまの言葉です。チャリティーでの出会いから半年。ハーブティーブランドとして本格的に動き始めた私たちに、こんな温かな声が少しずつ届くようになりました。

「美しすぎてもったいなくて手をつけられない。づっと部屋に飾ってる。」
「ハーブティーの概念が変わった。こんな美しくて香りも味も豊かなハーブティーは初体験でした。」

一つひとつの声が、私たちの背中を押してくれました。ROEROEは、ただハーブティーを作ればいいんじゃない。日々の暮らしの中で、誰もが持っている「自分を大切にする時間」の価値を、あらためて気づかせてくれる、そんな存在になれたら。

ハーブティーを入れる。確かに、ちょっと手間のかかる作業かもしれません。でも、その手間を自分のために惜しみなく注ぐ時間こそが、心を整え、自分を慈しむ大切な儀式なんです。せわしない毎日の中で、ストレスや周りの雑音に流されそうになるとき、その香りとともに、自分自身に向き合う静かな時間を持っていただけたら、と思っています。

ワックスが溶けたら、すかさず紐が交わる真ん中に垂らします。

想いを形にする、
ひとつひとつ思いをのせて

「この箱、裏側まで同じ色なんですね」
「はい、開けた時の体験を大切にしたくて」

つい先日、いつもお世話になっている資材の業者さんとこんな会話をしました。今の価格を維持できないか、コスト削減案を探っている中で、箱の内側を加工しないで下地のグレーのままにすることでコストを抑える案を提案していただいた時のことです。確かに、外からは見えない部分です。でも、箱を開けた瞬間の、あの小さな感動は守りたい。

私たちのボックスパッケージは、そんな想いの積み重ねでできています。

上質なマット紙を贅沢に使った箱。蝋引きの風合いが美しい紐。中に敷いたワックスペーパーは、光を受けると独特の深い輝きを放ちます。茶葉を入れるガゼット袋は、お茶を淹れる時の使いやすさを考えて、あえてゆとりのあるサイズにしています。

リーフレットの裏面には、『ボタニカル・サーカス』の文字が踊っています。これは私たちが夢見る世界。色んなキャラクターのハーブたちが、まるでサーカスの役者のように、それぞれの個性を輝かせながら、心躍るショーを繰り広げる。そんな植物たちのパラダイスを、一つひとつの商品に込めていきたい。その願いを、手書きの文字に託しました。

そして最後に、一つひとつ手作業で押される蝋印。溶けた蝋の温度、スタンプを押すタイミング、その強さまで。すべてが繊細な職人技です。四つのRが重なり合う『クアトロR』の印影には、私たちの誇りを込めています。

四つのRが重なり合う『クアトロR』

新たな決断へ。想いを守るために

時が流れ、少しずつたくさんの方に商品を手に取っていただけるようになりました。年明けからは百貨店さんや新しいお取引も始まり、うれしい悲鳴とともに、現実的な課題も見えてきました。少しづつ改良を重ね、バージョンアップした商品の仕様は、知らず知らずのうちに、大きく原価超過していました。加えてここ1年は、包装資材を含む様々な材料の価格が上がり続けています。

このまま価格を維持するには、パッケージの仕様を大幅に見直すしかない―。そんな結論に行き着いた時、私たちは立ち止まって考えました。

「箱を開けた時の、あの笑顔を守りたい」 「手間を惜しまない、その想いを守りたい」

何度も何度も話し合い、悩みました。そして、これまでの品質とこだわりを守り続けていくために、以下の価格改定をさせていただくことを決めました。

『GODARD』:2,380円 → 2,680円(税込)
『EUREKA』『LULLABY』『VENUS』『BLUE BUTTERFLY』:2,180円 → 2,480円(税込)

※2024年1月1日からの改定となります
※レギュラーパッケージはこれまでと同様 1,680円(税込)でお買い求めいただけます。

熱が覚めてワックスが固まり出す前に、そっとスタンプを押します。

これからも、心を込めて

「この箱を開けるたび、誰かの優しさを感じるんです」

先日、いつも来てくださるお客さまからこんな言葉をいただきました。その一言に、私たちの目指す道が詰まっているような気がしました。

商品を作り続ける中で、「手間をかける」ということの本当の意味を、私たちは少しずつ理解してきました。それは決して無駄な動作じゃない。想いを形にする大切な時間。誰かの心に触れるための、かけがえのない瞬間なんだと。

今回の価格改定で、お客さまには新たなご負担をおかけすることになり、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、この決断は、ROEROEが大切にしてきた品質とこだわりを守り、より多くの方々に感動を届け続けるために必要不可欠なものでした。

年内は今までの価格でお求めいただけます。新しい価格になっても、一つひとつのボックスパッケージに、変わらぬ想いを込めて作っていきます。贈る方も、受け取る方も、心から喜んでいただける商品であり続けられるよう、品質の追求を怠ることなく頑張っていきます。

これからも変わらぬご愛顧をいただけましたら幸いです。

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