ご機嫌な毎日へのキーワードーー「ホリスティック」という考え方①

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バランスがとれていると無理なくすっと立っていられる

ご機嫌な毎日へのキーワード
「ホリスティック」という考え方 ①

文 セタユウジ

“ホリスティック”という言葉を耳にしたことがありますか?
近年色んな分野で使われるようになっているそうです。
僕自身はハーブに興味を持ち始めて、「健康」や「癒し」に関し
て色々調べたり考えたりしている間に出会った言葉です。
そしてハーブティーとホリスティックというのは、とても親和性があり
相性がいいことに気づきました。
ここでは、僕が夢中になっているこの“ホリスティック”という考え方に関して、
今思っていることをお伝えします。

CONTENTS

そもそもホリスティックって何?

ホリスティック(holistic)は、「全体」「完全性」といった意味を持つ言葉です。ギリシャ語の「ホロス(holos)」に由来し、そこから派生した言葉に「Whole(全ての)」「Heal(癒す)」「Holy(神聖な)」「Health(健康)」などがあります。“ホリスティックアプローチ”とは、物事を部分的にではなく、全体として捉え、それぞれの要素が相互に関連し合うという考え方です。言葉の成り立ちからも“健康”(Health)は、“全体”と同じ概念から生まれていたのです。

なぜホリスティックに惹かれるのか?ーー
西洋医学の恩恵とその限界

ホリスティックを考えるとき、対照的な存在である西洋医学(いわゆる薬や病院)との比較がわかりやすいかもしれません。
西洋医学は目覚しく進歩し、以前は不治の病と言われたものを克服し、多くの人の命を救ってきました。世界の平均寿命を大きく伸ばし、私たちの生活をより安全なものにしたことは間違いありません。
でも、西洋医学は万能ではないことも明らかになってきていると感じます。特に慢性的な疾患や心と身体の総合的な健康を考えるとき、その限界が顕著になると指摘されています。

西洋医学は表面化している不具合や症状をピンポイントで治療しますが、根本的な原因に対処することが難しい場合があります。それは、人間の身体は機械のように個別のパーツの集積で成り立っているのではなく、各臓器が密接に関連しあって機能しているので、今出ている不具合は表には出ていない別の問題が原因の可能性があるということです。また標準化された診断基準に沿ってて行われる治療は、時に患者の体質、生活習慣や心理的背景を十分に考慮しないことがあり、これが治療の効果を限定的なものにする要因となっているように思います。
そして、薬は効果が強く即効性に優れていますが、諸刃の剣で薬の摂取による副作用や徐々に身体に蓄積される有害物質も懸念されます。

僕自身は西洋医学を否定するものではないし、実際に必要なときは薬を飲みますし、病院にも行きます。ただ西洋医学にも不得意な分野があるし、「健康」や「癒し」を考えるとき、場合によってはうまく使い分けられる別のアプローチもあると考えています。


ホーリズム(全体論)を提唱したヤン・クリスティアン・スマッツがいう、
「全体は部分の総和よりも大きい」
「全体システムは、個々の要素の単純な足し算を超えた、新たな性質や機能を生み出す。」
という考え方に、希望と可能性を感じます。これ、フワッとした感じですが、要は「1+1+1=3」ではなく、それ以上ということ、つまりシナジーの力が働くってことです。これはアジア人である自分が全体主義的な考えの方が胎落ちしやすいというのもありますが、むしろ自分自身がメンタルの不調から回復する過程で、経験し、実感したことと近い感覚があります。

ホリスティックアプローチの本質とは?

“ホリスティックアプローチ”とは、『身体』、『心』、『精神』を一体と捉え一人ひとりの『ライフスタイル』、『社会的環境』までを考慮し、全体としてのバランスを重視し、総合的な健康を目指す考え方です。健康を考えるとき、身体だけを切り離して考えるなんて無理がありますよね。その時心の状態はどうだったのか?ポジティブで明るく前向きな感じなのか、後ろ向きで無力感に苛まれていたのか?家庭や仕事上どんな環境下にいるのか?これって身体の調子に大いに関係することは明らかです。
また、このアプローチは、病気の治療だけでなく、予防や健康増進にも重点を置いています。そう、対症療法的に何か不具合が起こってから後手に回ってアクションを起こすのではなく、不調にならないように良い状態を保つ。むしろに普段のケアにこそ威力を発揮する健康へのアプローチだと思います。

そして僕が一番惹かれるのは、ホリスティックアプローチの中心は、自然治癒力を尊重する考え方です。これは、身体が本来持っている自己修復機能を最大限に引き出すことを目的としています。

  • 健康な生活習慣
  • 適切な栄養
  • 十分な休息
  • 適度な運動
  • 精神的な安定

が、この自然治癒力をサポートする重要な要素となります。 

これ、至極当たり前のことを言っているので、かえって見過ごされがちですが、「健康」や「癒し」を求めるのであれば、これこそが目的を叶える鍵であり、課題解決のセンターピンです。
毎日の生活の中で作り上げていく『日々のケア』『日々のコンディショニング』こそが、ホリスティックアプローチの本質だと思います。

今回は、ホリスティックについてのイントロを書いてみました。僕は『自然治癒力』や『自己修復機能』という、私たちがそもそも持っている力を信じています。そして様々な要因で本来もっているそれらの力が発揮されなくなるとき、それが心身の不調という状態なのだと思います。


誰もが望むご機嫌な毎日を取り戻すために、ホリスティックは大切なキーワードです。次回はもう少しホリスティックを掘り下げてみたいと思います。


バランスがとれていると無理なくすっと立っていられる

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ご機嫌な毎日へのキーワード
「ホリスティック」という
考え方 ①

文 セタユウジ

“ホリスティック”という言葉を耳にしたことがありますか? 近年色んな分野で使われるようになっているそうです。僕自身はハーブに興味を持ち始めて、「健康」や「癒し」に関して色々調べたり考えたりしている間に出会った言葉です。そしてハーブティーとホリスティックというのは、とても親和性があり、相性がいいことに気づきました。ここでは、僕が夢中になっているこの“ホリスティック”という考え方に関して、今思っていることをお伝えします。

そもそもホリスティックって何?

ホリスティック(holistic)は、「全体」「完全性」といった意味を持つ言葉です。ギリシャ語の「ホロス(holos)」に由来し、そこから派生した言葉に「Whole(全ての)」「Heal(癒す)」「Holy(神聖な)」「Health(健康)」などがあります。“ホリスティックアプローチ”とは、物事を部分的にではなく、全体として捉え、それぞれの要素が相互に関連し合うという考え方です。言葉の成り立ちからも“健康”(Health)は、“全体”と同じ概念から生まれていたのです。

なぜホリスティックに惹かれるのか?ーー
西洋医学の恩恵とその限界

ホリスティックを考えるとき、対照的な存在である西洋医学(いわゆる薬や病院)との比較がわかりやすいかもしれません。

西洋医学は目覚しく進歩し、以前は不治の病と言われたものを克服し、多くの人の命を救ってきました。世界の平均寿命を大きく伸ばし、私たちの生活をより安全なものにしたことは間違いありません。
でも、西洋医学は万能ではないことも明らかになってきていると感じます。特に慢性的な疾患や心と身体の総合的な健康を考えるとき、その限界が顕著になると指摘されています。

西洋医学は表面化している不具合や症状をピンポイントで治療しますが、根本的な原因に対処することが難しい場合があります。それは、人間の身体は機械のように個別のパーツの集積で成り立っているのではなく、各臓器が密接に関連しあって機能しているので、今出ている不具合は表には出ていない別の問題が原因の可能性があるということです。また標準化された診断基準に沿ってて行われる治療は、時に患者の体質、生活習慣や心理的背景を十分に考慮しないことがあり、これが治療の効果を限定的なものにする要因となっているように思います。
そして、薬は効果が強く即効性に優れていますが、諸刃の剣で薬の摂取による副作用や徐々に身体に蓄積される有害物質も懸念されます。

僕自身は西洋医学を否定するものではないし、実際に必要なときは薬を飲みますし、病院にも行きます。ただ西洋医学にも不得意な分野があるし、「健康」や「癒し」を考えるとき、場合によってはうまく使い分けられる別のアプローチもあると考えています。

ホーリズム(全体論)を提唱したヤン・クリスティアン・スマッツがいう、
「全体は部分の総和よりも大きい」
「全体システムは、個々の要素の単純な足し算を超えた、新たな性質や機能を生み出す。」
という考え方に、希望と可能性を感じます。これ、フワッとした感じですが、要は「1+1+1=3」ではなく、それ以上ということ、つまりシナジーの力が働くってことです。これはアジア人である自分が全体主義的な考えの方が胎落ちしやすいというのもありますが、むしろ自分自身がメンタルの不調から回復する過程で、経験し、実感したことと近い感覚があります。

ホリスティックアプローチの本質とは?

“ホリスティックアプローチ”とは、『身体』、『心』、『精神』を一体と捉え一人ひとりの『ライフスタイル』、『社会的環境』までを考慮し、全体としてのバランスを重視し、総合的な健康を目指す考え方です。健康を考えるとき、身体だけを切り離して考えるなんて無理がありますよね。その時心の状態はどうだったのか?ポジティブで明るく前向きな感じなのか、後ろ向きで無力感に苛まれていたのか?家庭や仕事上どんな環境下にいるのか?これって身体の調子に大いに関係することは明らかです。

また、このアプローチは、病気の治療だけでなく、予防や健康増進にも重点を置いています。そう、対症療法的に何か不具合が起こってから後手に回ってアクションを起こすのではなく、不調にならないように良い状態を保つ。むしろに普段のケアにこそ威力を発揮する健康へのアプローチだと思います。

そして僕が一番惹かれるのは、ホリスティックアプローチの中心は、自然治癒力を尊重する考え方です。これは、身体が本来持っている自己修復機能を最大限に引き出すことを目的としています。

  • 健康な生活習慣
  • 適切な栄養
  • 十分な休息
  • 適度な運動
  • 精神的な安定

が、この自然治癒力をサポートする重要な要素となります。 

これ、至極当たり前のことを言っているので、かえって見過ごされがちですが、「健康」や「癒し」を求めるのであれば、これこそが目的を叶える鍵であり、課題解決のセンターピンです。
毎日の生活の中で作り上げていく『日々のケア』『日々のコンディショニング』こそが、ホリスティックアプローチの本質だと思います。

今回は、ホリスティックについてのイントロを書いてみました。僕は『自然治癒力』や『自己修復機能』という、私たちがそもそも持っている力を信じています。そして様々な要因で本来もっているそれらの力が発揮されなくなるとき、それが心身の不調という状態なのだと思います。

誰もが望むご機嫌な毎日を取り戻すために、ホリスティックは大切なキーワードです。次回はもう少しホリスティックを掘り下げてみたいと思います。


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